【階層別】管理職研修のカリキュラム一覧|設計方法や効果を高めるコツも解説

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管理職研修のカリキュラムと内容を階層別に紹介します。失敗しない研修設計のステップや効果を高めるまでのポイントをまとめているので、管理職研修のカリキュラムについてお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

企業のビジネス環境が目まぐるしく変化するなか、管理職に求められる役割も多様化しています。「自社の管理職にどのようなスキルを学ばせるべきか」「どのようなカリキュラムを組めばよいのか」と悩む方も多いのでしょう。

従来の業務管理や進捗確認にとどまらず、メンバーの心理的安全性の確保や、ダイバーシティの推進など、管理職に求められるスキルのハードルは上がっています。

本記事では、階層別の管理職研修におすすめのカリキュラムや、自社に合った研修の設計方法を解説します。研修効果を高めるためのポイントもまとめているので、自社の課題解決につながるカリキュラムをお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

管理職の役割と必要なスキル

管理職とは、組織の目標達成に向けて業務と人材を管理する重要な役割です。単に個人の成果を追うプレイヤーから脱却し、チーム全体で成果を上げることが求められます。

管理職と一言でいっても、階層によって期待される役割や必要なスキルは異なります。それぞれの階層の定義と求められる主なスキルについては、下表の通りです。

階層定義・役割求められるスキル
新任管理職・係長クラス
・初めて管理職となり、チームの目標達成を牽引するリーダー
・マインドセット
・マネジメント基礎
・コーチング
・リーダーシップ など
中間管理職・課長クラス
・部門の業績向上を担う上層部と現場の橋渡し役
・目標管理
・チームビルディングリ
・スクマネジメント
・調整力 など
上級管理職・部長クラス
・経営層に近い視座で部門全体を統括する役割
・経営戦略の立案
・チェンジマネジメント
・財務知識 など

管理職研修を実施する際は、階層ごとの役割や求められるスキルの違いを把握し、それぞれに合ったカリキュラムを設計しましょう。

管理職研修の目的

管理職研修を実施する目的として、主に以下の4点が挙げられます。

  • 意識と行動の変革
  • 必要なスキル・知識の習得
  • 次世代リーダー・経営幹部の育成
  • 組織の共通言語化

これらの目的を達成するためには、自社の経営戦略や現状の課題にあわせて必要なカリキュラムを設計することがポイントです。プレーヤーからマネージャーへの意識転換から経営層に近い視座の獲得まで、各フェーズに合わせた体系的な育成を行うことで、管理職のパフォーマンスを最大化できます。

中小企業における管理職研修の重要性について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

関連記事:※2月KW「管理職研修 中小企業」

【階層別】管理職研修のおすすめカリキュラム一覧

ここでは、管理職の階層別におすすめの研修カリキュラムを紹介します。

新任管理職向けカリキュラム

初めて管理職になる層がつまずきやすいのが、プレイヤーからの意識変革です。そのため、個人として成果を上げる視点から、チーム全体の成果を最大化する視点へと切り替えるマインドセットの醸成が必要です。

新任管理職向けカリキュラムは、主に以下のようなテーマで構成します。

テーマ内容
管理職としての役割理解一般社員との違いを認識し、マネージャーとしての責任を学ぶ
コミュニケーションとコーチング部下との信頼関係を構築し、自発的な成長を促す対話手法を身につける
目標設定と進捗管理の基本チームの目標を適切に設定し、PDCAサイクルを回す手法を習得する
労務管理やコンプライアンスの基礎組織運営に不可欠なルールやリスク回避の基本知識を学ぶ

日常業務では学ぶ機会が少ない組織運営の基礎やマネジメント手法を学び、役割の変化に対する不安を払拭することが目的です。

中間管理職向けカリキュラム

課長クラスを中心とした中間管理職は、上層部からの要望と現場の意見との間で板挟みになりやすい層です。そのため、部門間の利害を調整する力や、問題解決に向けたコミュニケーションスキルが必要となります。

中間管理職向けには、以下のような実践的なカリキュラムが有効です。

テーマ内容
チームビルディングと組織マネジメント多様な人材をまとめあげ、強い組織を作る手法を学ぶ
リスクマネジメントと問題解決経営に影響を与えるリスクを早期に特定し、解決へ導く思考法を鍛える
人事評価とフィードバック公平で納得感のある評価面談の進め方や、部下の成長を支援するフィードバックスキルを習得する
ハラスメント防止とメンタルヘルスケア健全な職場環境を維持するための適切な対応策を身につける

上層部と現場の連携を深める橋渡し役として、部門全体の着実な成果につなげられるマネジメント体制を構築することがポイントです。

上級管理職向けカリキュラム

部長クラス以上の上級管理職には、経営層に近い視座が求められます。企業の全体最適を考え、中長期的な視点から事業を牽引する能力が必要です。

上級管理職向けの管理職研修では、以下のような抽象度が高く戦略的なカリキュラムを組みます。

テーマ内容
経営戦略の立案と実行外部環境や市場動向を分析し、自社のビジョンに基づいた戦略を描く力を養う
組織開発とチェンジマネジメント変革期において組織をリードし、新しい価値を創造する牽引力を身につける
財務・会計知識財務諸表を読み解き、数値に基づく客観的な経営判断を下すスキルを習得する
リーダーシップの高度化部門全体を動かし、経営目標を達成するための強力な統率力を鍛える

カリキュラムを通じて、経営陣の一角として企業全体を見据えた意思決定力や事業戦略の推進力を養います。

【4ステップ】管理職研修のカリキュラムを設計する方法

管理職研修を効果的に実施するためには、一般的なプログラムをそのまま導入するのではなく、自社の課題に合わせた設計手順を踏むことがポイントです。ここでは、管理職研修のカリキュラムを設計するための4つのステップを見ていきましょう。

1.理想の管理職像を定義する

まずは自社の経営戦略やビジョンに基づき、管理職に「どのような行動・スキル・マインド」が必要かを定義します。ゴールとなる「あるべき姿」が設定されていないと、研修内容がブレてしまい、現場で役立つ成果につながりません。

管理職に必要な知識だけでなく、期待される行動やスキル、そして根底にあるマインドまで細かく言語化します。育成の軸になる自社ならではの管理職像をしっかりと確立させることが、カリキュラム設計の最初のステップです。

2.現状の課題とギャップを分析する

次に、理想の管理職像と現在の管理職のスキルレベルとの間にある「ギャップ(=課題)」を分析します。研修で取り扱うべき課題を特定するためには、客観的な現状把握が欠かせません。

現状を正確に把握するためには、以下のような方法を多角的に用いるとよいでしょう。

  • 現場へのヒアリング
  • 人事評価データ
  • アセスメントツール
  • 360度評価 など

客観的なギャップ分析によって、管理職研修で取り扱うべき具体的なテーマが明確になると、自社の実態に即した効果的なカリキュラムの設計につながります。

3.優先順位をつけて研修テーマを選定する

洗い出した課題に対して、優先順位をつけて研修テーマを選定します。

限られたリソースの中で最大の研修効果を得るためにも、一度の研修ですべての課題を完全に網羅することは現実的ではありません。具体的には、自社の経営戦略へのインパクトの大きさや早急に解決すべき緊急度を基準にして、取り組むべきテーマを絞り込みます。

すべてを詰め込むのではなく、重要な課題から順番にアプローチしていくステップが研修を成功させるポイントです。

関連記事:※2月KW「管理職研修 テーマ」

4.最適な実施手法を選ぶ

研修テーマが決まったら、目的に合わせて最適な実施手法を選びます。知識を「知っている」状態と、実務で「できる」状態は異なります。そのため、研修の実施手法は学ぶ内容に適した方法を選択することが大切です。

管理職研修には、主に以下のような実施手法があります。

  • 社内講師による内部研修
  • 外部の専門家による外部研修
  • 公開型研修
  • eラーニング など

例えば、基礎知識のインプットにはeラーニングを活用し、実践スキルのアウトプットにはグループワークやロールプレイングを取り入れるなど、複数の手法を組み合わせると効果的です。内容に応じた学習方法を適切に選択・組み合わせることが、実務に役立つ研修効果を生み出します。

管理職研修の効果を高めるためのポイント

研修は実施して終わりではなく、学んだ内容を現場で定着させて初めて意味を持ちます。以下で、研修効果を最大化するためのポイントを解説するので、ぜひ参考にしてください。

外部研修サービスの利用

自社内に最新のマネジメント理論や特定の専門スキルに関するノウハウがない場合は、外部の研修サービスや専門家を利用する手法が有効です。外部研修サービスを利用すれば、社内の人材だけでは教えることが難しい専門的かつ体系的な知識をプロの講師から直接学べます。

知識を学ぶ機会だけでなく、公開型研修など他社の受講者と交流する機会を設ければ、新たな視点や刺激を得るきっかけにもなります。研修効果を高めるためには、目的に応じて外部委託をうまく活用し、質の良い学びの場を提供することがポイントです。

アンドアでは、マネジャーの対話力向上とメンバーのキャリア自律を促す「対話を軸とした年間育成体系」の構築に役立つ資料を用意しています。研修効果を最大化するヒントとして、ぜひ資料をダウンロードしてご活用ください。

アクションプランの作成と現場実践

研修効果を高めるためには、研修での学びを単なるインプットにとどめず、具体的なアウトプットまで落とし込むステップが不可欠です。管理職としての役割や知識を理解しただけでは、多くの場合、実際の行動変容には至らないでしょう。

例えば、研修の最後に受講者自身へ「いつまでに・何を・どう実行するか」を定めたアクションプランを作成させます。そして、学んだ内容を実際の職場で試す期間を設け、直属の上司がその実践を観察・支援できるようサポート体制を整えることがポイントです。

研修内容を行動ベースで明確にし、現場での実践を直接的に促す仕組みをつくることが行動変容を起こしやすくし、組織全体に変化をもたらします。

定期的なフォローアップと振り返り

管理職研修の効果を高めるためには、継続的な学習プロセスとして定着させる仕組みづくりが重要です。人は時間の経過とともに学んだ内容を忘れてしまうものです。そのため、知識を定着させて業務で活かすためには、振り返りの学びが欠かせません。

例えば、研修から数週間〜数カ月後に振り返りの面談やフォローアップ研修を実施し、アクションプランの進捗状況や現場で生じた課題を共有します。また、受講者から内容に関するフィードバックを集めてカリキュラムを改善することも方法の一つです。

定期的な振り返りの機会を設け、カリキュラムを適宜改善することで、より実効性の高い管理職育成サイクルが実現します。

以下の記事では、対話型フィードバック面談のメリットや実施のポイントを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

関連記事:対話型フィードバック面談の極意〜7つのチェックポイントで部下の可能性を引き出す〜

まとめ

管理職は企業成長の要であり、新任・中間・上級それぞれの役割に応じた体系的なカリキュラム設計が不可欠です。自社の理想像と現状のギャップを的確にし、優先順位をつけて最適な手法を選ぶことで、成果に結びつくカリキュラムを構築できます。

研修効果を高めるためには、アクションプランの策定や定期的な振り返りを通じて、学んだ知識を現場の行動へと定着させる工夫も必要です。本記事で解説したステップやポイントを参考に、自社の組織力強化につながる管理職研修を実現しましょう。

弊社アンドアが行なった管理職研修の事例については、以下の記事をご覧ください。
関連記事:株式会社明治様の個を伸ばすマネジメントへの挑戦〜「メンバーの行動が変わった」ピープル・マネジメント研修の事例〜

執筆者

松本 悠幹

山梨県出身。山梨でコミュニティカフェを経営後、人材組織開発コンサルティング会社に入社。 スタートアップから大手企業の若手・中堅向けリーダーシップ開発や組織の対話風土改革に尽力した後、新規事業開発部にて事業開発マネジャー、営業マネジャーを兼任。 自社内の事業構造改革から営業戦略・マーケティング戦略まで広く携わり、その知見を人材・組織開発へ転用することを得意としている。 モットーは、「本来の力が発揮できる対話力と環境づくりを引き出す」

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