組織開発で活用されるフレームワーク6選!主な手法や選び方のポイントも解説

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組織開発で活用されるフレームワークが知りたい方向けに、代表的な種類を解説します。実践手法や選び方のポイントもまとめているので、フレームワークを取り入れて組織開発を成功させたい方は、参考にしてください。

組織開発の成功には、適切なフレームワークの選定が欠かせません。しかし、どのようなフレームワークが自社に適しているのかわからないと感じる企業も少なくありません。フレームワークを有効活用するためには、目的や効果を理解し、使い分けることが大切です。

本記事では、組織開発で活用されるフレームワークを6つ解説します。フレームワークを実践する手法や選び方のポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

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組織開発のフレームワークとは

組織開発のフレームワークとは、社員や人間関係に働きかけ、組織内の課題を改善するための枠組みのことです。組織開発の目的は、以下の通りです。

  • 組織の健全化を図る
  • 組織の生産性を向上させる
  • 組織を外部環境の変化に柔軟に適応させる

日本の働き方は、年功序列や終身雇用が中心でした。しかし、働き方の変化により、国内でも働く社員同士の関係性向上や組織の活性化が重視されています。

組織開発を効率的に進めるためには、組織内の課題を体系的に整理し、物事を論理的に考えられるフレームワークの活用が重要です。

組織開発を成功させるポイントについて知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

関連記事:組織開発を成功に導く秘訣〜効果測定から課題対応まで実践者が知るべきポイント〜

組織開発で活用されるフレームワーク6選

組織開発で活用される代表的なフレームワークには、次の6つがあります。

  • ミッション・ビジョン・バリュー
  • OKR
  • マッキンゼーの7S
  • タックマンモデル
  • Will・Can・Must
  • コッターの8段階変革モデル

ここでは、各フレームワークの特徴と効果について解説します。フレームワークを取り入れる具体的な手順もまとめているので、参考にしてください。

1.ミッション・ビジョン・バリュー

ミッション・ビジョン・バリューは、企業の存在意義や目指す姿、行動指針を明確にするフレームワークです。組織内における方針や意思決定に迷いが生じた際に、ミッション・ビジョン・バリューがどのように活動すべきかを判断する基準となります。

ミッション・ビジョン・バリューは、次の手順で作成しましょう。

作成手順概要
1.ミッションを決める企業の存在意義を検討する
例)
・自社の存在理由とは?
・自社はどのような価値を提供すべきか?
2.ミッションを達成するためのビジョンをまとめる企業が実現したい中長期的な未来像を描く
例)
・5年後・10年後に企業がどのような姿でありたいか?
・自社が目指すべき方向性は?
3.ビジョンが実現するためのバリューを検討するビジョン達成に向けた手段や手法などを決める
例)
・具体的にどのように行動すればよいのか?
・組織社員の行動基準は?

ミッション・ビジョン・バリューは、それぞれを順序立てて明確にし、検討することが大切です。組織の活性化や方向性の統一を図りたい企業にとって、ミッション・ビジョン・バリューは有効なフレームワークです。

2.OKR

OKR(Objectives and Key Results)は、目標(Objective)と主要な成果指標(Key Results)を設定して、組織の目標管理を行うフレームワークです。OKRの目的は達成率60〜70%が理想とされるストレッチ目標を設定し、達成へ向けた進捗を測定することです。

目標と達成へ向けた進捗はチームや個人など細分化し、可視化できるようにすることで、社員全員が方向性とタスクを明確にできます。

OKRの設定手順は、以下の通りです。

設定手順設定のポイント
1.目標を決める・組織で実現できる目標にする
・期限を定める
・達成率60~70%程度が理想とされるストレッチ目標を立てる
2.目標に対する成果指標を設定する・売上〇%アップなど定量的に計測できる
・客観的に評価ができる
3.進捗確認を実施する定期的なミーティングを開催するなどして、達成状況を把握する

OKRの効果を高めるためには、社員が自主的に力を発揮するための目標設定が重要です。

3.マッキンゼーの7S

マッキンゼーの7Sは、戦略・組織構造・人材・スキル・価値観など7つの要素から組織を分析するフレームワークです。7つの要素を用いて組織を分析することで、課題や改善すべき優先順位がつけやすくなります。

また、人事評価の基準や見直しにも有効なため、社員のモチベーション向上が期待できるでしょう。

マッキンゼーの7Sは、以下の通り目に見える部分のハード面と見えにくい部分のソフト面に分類され、両面を照らし合わせて自社の現状を分析します。

ハードの3Sソフトの4S
・戦略(Strategy):目的達成に向けた取り組み内容
・組織構造(Structure):企業組織の仕組み
・システム(System):企業内のルールを機能させるシステム
・共通の価値観(Shared Value):ミッションやビジョンなど組織の存在意義
・スキル(Skill):社内で保有している知識やノウハウ
・人材(Staff):社員
・スタイル(Style):企業風土

7Sは、次の手順で導入しましょう。

  1. 各要素から自社の現状を分析し、課題を明確にする
  2. 課題から対策を検討する
  3. 改革案の策定をする
  4. 改革案を実施し、ブラッシュアップする

マッキンゼーの7Sは、組織の現状を把握した上で改善策を検討したい場合に有効なフレームワークです。

4.タックマンモデル

タックマンモデルは、チームが成長する過程を5段階で整理したフレームワークです。タックマンモデルの活用により、チームの状況に応じた行動や社員間の役割・責任を明確にし、適切な対策を検討できます。

5段階別の概要は、以下の通りです。

段階段階別の概要
1.形成期組織が形成されたばかりの時期
2.混乱期組織内で意見がぶつかったり目標が食い違ったりする時期
3.統一期社員間で目標やビジョンが共有できている時期
4.機能期組織内の結束力が強まり、高いパフォーマンスを発揮できる時期
5.散会期目標達成により組織が解散する時期

タックマンモデルでは、組織の状況を把握することで、各社員の役割を認識できます。タックマンモデルはチーム内の関係を構築し、組織力を向上したい場合に効果的です。

5.Will・Can・Must

Will・Can・Mustは、個人のやりたいこと(Will)・できること(Can)・求められること(Must)の3つの要素から役割やキャリアを整理するフレームワークです。3つの要素に分けて整理することで、組織や個人が目指すべき方向性を明確にできます。

Will・Can・Mustでは、社員が仕事をする理由を理解できるため、主体的な行動を促せるメリットがあります。目標設定のプロセスは、以下の通りです。

  1. Will・Can・Mustシートを作成する
  2. 3つの要素をそれぞれ洗い出す
  3. 3つを統合し、各要素がどのくらい一致しているか確認する
  4. 3つの要素を満たす目標を設定する
  5. Will・Can・Mustシートを活用した面談を実施し振り返りを行う

Will・Can・Mustは、自律型人材を育成したい場合に効果的なフレームワークです。

6.コッターの8段階変革モデル

コッターの8段階変革モデルは、組織変革を成功させるためのプロセスを8つの段階で示したフレームワークです。危機意識の欠如や、ビジョンの周知不足などによる変革の失敗リスクを下げる目的があります。

コッターの8段階変革モデルの手順は、以下の通りです。

  1. 課題を可視化して危機意識を高める
  2. 変革を推進できる影響力の強い社員でチームを結成する
  3. 変革のビジョンを策定する
  4. 社員にビジョンを周知する
  5. 社員一人ひとりがビジョンに基づいて行動できるよう促す
  6. 短期的な目標を設定して達成する
  7. 成果を積み上げていく
  8. 変革が企業文化に組み込まれるよう定着させる

コッターの8段階変革モデルを成功させるためには、リーダシップや明確なビジョンが重要です。コッターの8段階変革モデルは、組織改革を段階的に推進し、組織の活性化を図りたい場合に有効です。

組織開発フレームワークを実践する主な手法5選

フレームワークは、考え方の枠組みを指します。対して、手法は実際に施策を具体的に進める方法です。組織開発フレームワークを実践する主な手法は、以下の5つです。

  • フューチャーサーチ
  • サーベイフィードバック
  • アプリシエイティブ・インクワイアリー(AI)
  • コーチング
  • 1on1ミーティング

ここでは、各手法の特徴や効果、活用シーンを解説します。

1.フューチャーサーチ

フューチャーサーチは、組織の関係者が集まり、過去・現在・未来の視点から組織の方向性を話し合う手法です。企業が経営する上で直接的または間接的に影響を受ける利害関係者が参加し、数日にわたってミーティングを行います。

さまざまな立場の人が組織の未来について意見を述べるため、参加者は全員が納得した共通の価値を見出せます。つまり、フューチャーサーチでは自発的な行動を起こすきっかけを得られる上に、対話を通じて相互理解を深められることが特徴です。

2.サーベイフィードバック

サーベイフィードバックは、調査結果をもとに組織の課題を分析し、改善につなげる手法です。社員の意見を集約できるため、組織全体で課題に対する共通認識を持てる効果が期待できます。

組織の現状を可視化する方法には、エンゲージメントサーベイの活用が効果的です。エンゲージメントサーベイとは、組織に対する社員の愛着心や貢献意欲などを数値化する調査手法です。

サーベイによって得られた数値の変化を可視化することで、社員のモチベーションやエンゲージメントなどが明確になります。サーベイフィードバックは、社員のエンゲージメント向上や職場環境の改善を図りたい場合に有効な手法といえます。

3.アプリシエイティブ・インクワイアリー(AI)

アプリシエイティブ・インクワイアリー(AI)は、組織や社員の強みや成功体験を通じて組織改善を進める手法です。AIとは、Appreciative(価値を見出す)とInquiry(探求・質問)の2つの言葉を指しています。

アプリシエイティブ・インクワイアリー(AI)では、組織や社員の強みに焦点を当てるため、前向きな行動変容を促進する効果が期待できます。

実践する際は、4つのフェーズに分けて進めていきます。

フェーズ話し合う内容
1.発見これまでの強みや成功体験などを質問形式で聞き出す
2.夢価値や強みを活かす方法や理想の状態をポジティブな感情まま話し合う
3.設計話し合いの結果をまとめ、共有する
4.実行設計をもとに達成へ向けて取り組む

アプリシエイティブ・インクワイアリー(AI)を実施するためには、参加者が8つの原理を理解しておく必要があります。また、アプリシエイティブ・インクワイアリー(AI)はポジティブなコミュニケーションとなるため、社員のエンゲージメント向上に役立つでしょう。

4.コーチング

コーチングは対話を通じて相手の考えや気づきを引き出し、成長や課題解決を支援する手法です。

一般的に、コーチングは人材開発に分類される手法ですが、組織や社員の生産性を高める効果が期待できるため、組織開発の手法としても取り入れられています。

コーチが質問を投げかけ、社員に気づきを得てもらい、自己実現と成長を促すことが目的です。コーチングは、1on1などの面談でも実践できます。自律的に行動できる人材の育成が期待できるため、コーチングは自律型人材の育成時に有効な手法です。

5.1on1ミーティング

1on1ミーティングは、上司と部下が定期的に面談を行い、業務の進捗や課題、キャリアなどについて話し合う手法です。一般的にはマネジメント手法となりますが、1on1ミーティングでは、社員の悩みや不安を早期に解消し、エンゲージメントを高める効果が期待できます。

組織開発では、社員の成長を支援し、主体性や自律性の育成を図ることが重要です。1on1ミーティングは、社員の成長促進や信頼構築時に活用できるため、組織全体の活性化を図れます。

社員の主体性を高める1on1の対話技術について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

関連記事:5分で”納得感”を生み出し行動を引き出し続ける時短1on1の4ステップ〜忙しい管理職でも社員の主体性を高めることができる対話技術〜

組織開発のフレームワークを選ぶポイント

組織開発のフレームワークは、自社に適したものを選ばなければ効果を得られません。

ここでは、組織開発のフレームワークを選ぶポイントを3つ解説します。自社に適したフレームワークを選んで、課題を解消したい方は参考にしてください。

組織の課題を明確にする

組織開発のフレームワークを選ぶ際は、まず組織の課題を明確にしておくことが重要です。そもそも、フレームワークは、組織開発の目的となる「組織の健全化・生産性向上・外部環境への適応」を達成するための手段です。

課題が明確になっていない状態でフレームワークを検討しても、組織が期待する結果を得るのは難しいでしょう。ヒアリングやアンケートを用いて課題を洗い出し、どのような状態にしたいのか、ゴールを明確にすることで自社に適したフレームワークを選べます。

各フレームワークの目的を理解しておく

組織開発のフレームワークによって、活用目的が異なります。各フレームワークを活用する目的を理解することで、自社の課題を解消できるものを選べます。

各フレームワークの目的別の分類は、以下の通りです。

目的適したフレームワーク
組織目標を達成させたい・ミッション・ビジョン・バリュー
・OKR
・Will・Can・Must
組織の現状を把握したい・マッキンゼーの7S
組織を活性化させたい・タックマンモデル
・コッターの8段階変革モデル

各フレームワークの目的や効果を理解した上で、適切なものを選ぶことで組織の課題解消が期待できます。

実践のしやすさを考慮する

組織開発の成功には、継続的な取り組みが重要です。組織によって事業特性や社員の特徴は異なるため、実践のしやすさを考慮しなければ効果がでない場合があります。

フレームワークを選ぶ際は、以下のポイントを考慮しましょう。

  • 社員が理解しやすいか
  • テンプレート化しやすいか
  • 継続して運用できるか

また、フレームワークを実践する際は、スモールスタートからスタートし、小さな成功体験を積み重ねてから組織全体に展開することが大切です。

まとめ

組織開発を効率的に進めるためには、フレームワークの活用が重要です。代表的なフレームワークには、ミッション・ビジョン・バリューやOKRなどがあり、得られる効果や活用目的は異なります。

各フレームワークの特徴を理解した上で、自社の課題を解消できるものを選び、組織開発を行いましょう。アンドアでは、職場の対話の質を高め、オーナーシップを発揮できる環境づくりを目指す診断ツール「対話の傾向診断KIK²AKE(きっかけ)」を提供しています。

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執筆者

松本 悠幹

山梨県出身。山梨でコミュニティカフェを経営後、人材組織開発コンサルティング会社に入社。 スタートアップから大手企業の若手・中堅向けリーダーシップ開発や組織の対話風土改革に尽力した後、新規事業開発部にて事業開発マネジャー、営業マネジャーを兼任。 自社内の事業構造改革から営業戦略・マーケティング戦略まで広く携わり、その知見を人材・組織開発へ転用することを得意としている。 モットーは、「本来の力が発揮できる対話力と環境づくりを引き出す」

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