リーダーシップスキルについて知りたい方に向けて、本記事では、定義や重要性、主な種類を紹介します。リーダーシップスキルの向上に重要なポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
自社のリーダーが十分なスキルを持っているか、どのように育成すべきかを課題に感じている人事担当者や経営者の方も多いのではないでしょうか。
リーダーの質は、組織の成果に直結する課題です。そのため、リーダー育成においてはどのようなスキルをどう伸ばすかを意識することが重要です。
本記事では、リーダーシップスキルの定義や重要性とあわせて、リーダーが身につけるべきスキル18種類を一覧で紹介します。
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リーダーとは、チームや組織の進むべき方向を示し、メンバーとともに成果へとつなげる存在です。役職や肩書きがあれば自動的に担えるものではなく、リーダーには周囲を動かす姿勢と行動が求められます。
リーダーと似た立場としてよく挙げられるのが、マネージャーです。しかし、業務の進捗や管理を主な役割とするマネージャーとは異なり、リーダーにはメンバーを鼓舞しながら目標達成に向けて牽引していくことが求められます。
リーダーシップスキルとは、チームや組織を目標へと導くうえでリーダーに求められる能力や資質の総称です。コミュニケーション能力や判断力など多岐にわたる要素で構成されており、どれか一つを身につければ良いわけではありません。
リーダーシップスキルが備わっていないと、チームの方向性が定まらず、組織全体のパフォーマンスにも悪影響が及ぶ可能性があります。また、リーダーシップスキルは生まれ持った素質に限られません。学習や経験を通じて、後天的に習得・向上させられる能力です。

ここでは、リーダーシップスキルの重要性について詳しく解説します。
リーダーシップスキルは、組織の成長や成果に直結する重要な要素です。優れたリーダーのもとでは、メンバーが目標や自分の役割を明確に理解できるため、自律的に動けるチームが生まれやすくなります。
一方、リーダーシップスキルが不足していると、チームの方向性が定まらず、優秀な人材の離脱や業績悪化を招くリスクがあるため注意が必要です。組織の成果はリーダー個人の能力だけでなく、チーム全体の力を引き出せるかどうかにかかっていると考えられます。
VUCAとは以下の頭文字を取った、現代のビジネス環境を表す概念です。
テクノロジーの急速な進化や市場環境の変化により、従来の画一的なマネジメントでは対応しきれない場面が増えています。VUCA時代においては、リーダーシップスキルを磨き、状況を素早く読み取り柔軟に判断していくことが求められます。

リーダーシップスキルを構成する能力は、主に以下の18種類です。
以下でそれぞれの能力について解説するので、リーダーシップスキル向上のプログラムを策定する際の参考にしてください。
リーダーシップスキルとして重要なのが、コミュニケーション能力です。リーダーにとって、コミュニケーションとは単なる会話ではなく、組織の意思を正確に伝え、メンバーの意見を汲み取る双方向の対話力です。
コミュニケーション能力は、周囲との信頼関係を築き、円滑な連携を生み出すための土台となるスキルだといえます。
リーダーシップとコミュニケーションの関係については、以下の記事で詳しく解説しています。
4月KW「リーダーシップ コミュニケーション」
指導力・育成能力とは、メンバーの現状を把握し、個々の強みを引き出しながら目標達成へと導く能力です。リーダーとして単にやり方を教えるだけでなく、相手の自律的な成長を促すフィードバックや動機付けが求められます。
組織の持続的な成長には、次世代を担う人材を育てるための指導力・育成能力が不可欠です。
変化の激しいビジネス環境では、常に新しい知識や技術を吸収し続ける学習能力も欠かせません。
リーダーには自身の経験に固執せず、未経験の分野や最新トレンドを柔軟に学び、業務に活かす力が求められます。リーダーが自ら学び続ける姿を示せば、チーム内に学習文化を浸透させ、組織全体の適応力を高めることにもつながります。
リーダーには組織の目標達成やメンバーの行動に対し、自らが最終的な責任を負う姿勢も不可欠です。
困難な状況に直面しても逃げずに立ち向かい、最後までやり遂げる姿勢があれば、周囲のメンバーからも信頼を得られます。チームの成長には、リーダーとして結果を他人のせいにせず、自らの職務を全うする責任感が求められます。
現状を冷静に分析し、達成すべき具体的なゴールとそこに至るまでの道筋を描く力も、リーダーシップスキルの一つです。リーダーは組織のビジョンを具体的な数値やアクションプランに落とし込み、リソースを適切に配分しなくてはなりません。
実現可能性が高くメンバーの挑戦意欲を高める計画を立てられれば、チームとしてメンバーが迷いなく業務に集中できるようになります。
限られた情報や時間の中で、現状に即した最適な選択をする判断力・決断力も、リーダーシップスキルの一つです。正解がわからない状況下でも、リーダーはリスクを考慮したうえで迅速に進むべき方向を示す必要があります。
リーダーの迷いが伝わればメンバーも不安になり、結果として組織のパフォーマンス低下につながる可能性があるため注意が必要です。
リーダーシップスキルとして、実行力や遂行力も挙げられます。
計画や目標設定がうまくいっても、実行できなければチームは前に進めません。リーダーが自ら先頭に立って行動し、結果にこだわる姿勢を見せれば、メンバーの行動が促され、組織としての実効性向上につながるでしょう。
リーダーには、メンバーのモチベーションを管理する能力も求められます。各メンバーの精神状態を把握し、適切な期待を伝えて成果を承認することで、モチベーションの維持・向上につながります。チームの士気が下がったと感じたときは、リーダーが率先して原因の特定と環境調整を進めることが大切です。
モチベーションの管理について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
3月KW「モチベーションマネジメント」
適応力や柔軟性は、予期せぬ出来事や多様な価値観に対し、自らの考え方・やり方を臨機応変に変化させる能力です。
不確実な時代において、リーダーには固定観念に縛られず、新しい状況を前向きに受け入れる姿勢が欠かせません。また、適応力や柔軟性はチーム内の多様性を活かすうえでも重要です。
リーダーには、表面化している事象の裏に隠れた本質的な原因を突き止め、解消する問題解決能力も求められます。困難と思える課題に対し、リーダーは論理的な思考で課題を整理し、現実的かつ効果的な対策を導き出していく必要があります。
組織として長期的に成長し続けるためにも、迅速に打開策を提示・実行できるリーダーの存在が不可欠です。
チームが一つにまとまるためには、リーダーの信頼性が欠かせません。信頼できるリーダーのもとであれば、メンバーは安心して指示や提案を聞き、業務に集中できます。
リーダーとしてメンバーからの信頼を獲得していくには、一貫して誠実な姿勢を示し、合理的な判断を積み重ねることが大切です。
多様なメンバーを率いて組織を成果に導くためには、一定の寛容性が求められます。リーダーはさまざまな意見に耳を傾けながら、チームとしての方向性を決めていく役割を担います。チーム全体の心理的安全性を確保する観点からも、メンバーの考えを頭ごなしに否定せず、尊重する姿勢を持つことが大切です。
リーダーシップスキルとしては、洞察力も外せません。リーダーはメンバーの業務進捗や心理状態を細やかに把握し、必要に応じて正しい方向へと軌道修正していく必要があるためです。洞察力がないとチームの変化の兆しを見落とし、問題を放置して深刻化させてしまう恐れがあります。
リーダーには、目の前の業務に没頭するだけでなく、より高い視点から組織全体や市場環境を見渡すための俯瞰力が求められます。自らのチームが組織や市場においてどう位置づけられているかを把握し、長期的な視点で最適解を導き出していく必要があるためです。
俯瞰力があれば、短期的な利益に惑わされず、組織にとって本当に価値のある判断を下せるようになります。
リーダーには多様な個性を持つメンバーを一つの目標に向かってまとめ、組織としての一体感を醸成する力も欠かせません。メンバーに対してただ命令するのではなく、ビジョンを共有して全員が納得感を持って動けるよう導いていく必要があります。
自らが手本を示してチームを鼓舞しながら業務を進めていければ、組織としての一体感を強め、大きな成果の創出につながるでしょう。
リーダーシップを発揮して周囲を牽引していくためには、影響力が必要です。
肩書だけのリーダーに人はついていきません。組織として進むべき未来を示し、やるべきことを的確に指示できるリーダーであれば、メンバーに「この人となら協力したい」と思ってもらえます。周囲を巻き込む影響力を持つためには、メンバーの話をよく聞き、賛同を集めていく必要があります。
組織の資源を適切に配分し、業務が滞りなく進むよう調整する管理能力も、リーダーシップスキルの一つです。
組織が持つ資源である「ヒト・モノ・カネ」は有限であり、成果を最大化するためには適切に活用しなければなりません。リーダーには業務の進捗状況を逐次把握し、過度な負荷やリソースの無駄がないか気を配る姿勢が求められます。
組織を成功に導くためには、これまでの常識や成功体験に縛られず、新しい価値や画期的なアイデアを生み出す創造性が必要です。リーダーが柔軟な発想を持ち挑戦を続けることで、組織にとっての刺激になり、イノベーションを創出するきっかけになるでしょう。

リーダーシップスキルは、知識として頭に入れるだけでは身につきません。日々の行動や習慣の中で意識的に実践し続けることで、はじめて実力として定着します。
ここでは、リーダーシップスキルの向上に向けて取り組むべき重要なポイントを4つ解説します。
自分自身のリーダーシップスキルを正確に把握するには、第三者から客観的な評価を受けることが有効です。自己評価だけでは気づきにくい強みや課題も、上司・同僚・部下などさまざまな視点からのフィードバックを通して明確になる場合があります。
例えば、360度フィードバックのような仕組みを活用すれば、自分では当たり前と思っていた行動が周囲にどう映っているかを知るきっかけになります。
リーダーシップスキル向上のためには、日常的に意思決定のスキルを磨くことも大切です。リーダーには、日々の業務の中で迅速かつ的確な判断を下す場面が多くあります。
決断力は大きな局面だけで鍛えられるものではありません。日常の小さな選択の積み重ねの中で、自分なりの判断軸を育てていく必要があります。会議での進行方針を自ら決めたり、チームのタスク優先順位を整理したりするなど、身近な意思決定から意識していくことが大切です。
リーダーシップスキルを向上させるためには、周囲と積極的に関わる姿勢も求められます。リーダーシップスキルの多くは、人との関わりの中で磨かれるためです。職場のメンバーとのやり取りはもちろん、社外の人間関係を広げることもスキル向上につながります。
異業種の人が集まる交流会やボランティア活動など、普段とは異なる環境に身を置き、多様な価値観や考え方に触れる機会を積極的に作りましょう。
コミュニケーション能力に関する管理者研修については、以下の記事で詳しく解説しています。
2月KW「管理職研修コミュニケーション」
リーダーシップスキルを体系的に習得する方法として、専門の研修を受けることが挙げられます。独学では得にくい知識やフレームワークを体系的に学べるうえに、同じ目標を持つ参加者との交流を通じて新たな気づきを得られる点も、研修のメリットです。
特に、実践的な演習やロールプレイングが組み込まれた研修であれば、知識を頭に入れるだけでなく実践的な能力を習得しやすくなります。
リーダーシップ教育に関しては、以下の記事もぜひ参考にしてください。
4月KW「リーダーシップ 教育」

リーダーシップスキルは、組織の成果を左右する重要な能力です。ただし、コミュニケーション能力や判断力・創造性など、本記事で紹介した18種類のスキルを一度にすべて習得する必要はありません。まずは社員に不足しているスキルを把握し、客観的な評価や研修・日常の実践を通じて少しずつ身につけていくことが大切です。
リーダーシップ教育には、アンドアが提供している研修「セルフ・リーダーシップ開発」がおすすめです。詳細について知りたい方は、以下より資料をダウンロードの上、ご確認ください。
山梨県出身。山梨でコミュニティカフェを経営後、人材組織開発コンサルティング会社に入社。 スタートアップから大手企業の若手・中堅向けリーダーシップ開発や組織の対話風土改革に尽力した後、新規事業開発部にて事業開発マネジャー、営業マネジャーを兼任。 自社内の事業構造改革から営業戦略・マーケティング戦略まで広く携わり、その知見を人材・組織開発へ転用することを得意としている。 モットーは、「本来の力が発揮できる対話力と環境づくりを引き出す」
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