組織内対話が停滞し、「1on1で部下が話せない」問題に悩むマネージャー必見。心情の言語化や仕事の意味の共有など、組織の成長段階に応じた具体的な対話改善策を紹介。自由に意見を交わせる組織づくりの秘訣を解説します。
目次
皆さん、こんな経験はありませんか?
・会議で特定の人だけが話し、他のメンバーからの発言がない
・1on1が、上司からの一方的な評価を聞く場になっている
・部下からの報連相が形骸化し、上司からの指示だけで終わってしまう
これらは、組織内で「言えない・聞けない」文化が形成されつつある典型的な兆候です。
組織が成長するにつれて、往々にして以下のような状況が生まれます。
これらの状況は、時間の経過とともに進行し、最終的には組織全体のエンゲージメント低下につながります。
「言えない・聞けない」組織には、以下3つの進行段階があります。
一方で、活発な組織内対話には多くのメリットがあります。
では、あなたの組織の対話レベルはどの程度でしょうか?以下の簡単な診断ツールで、現状を把握してみましょう。
以下、簡易チェックリストの質問に「はい」「いいえ」で回答し、自組織の対話レベルを把握しましょう。
以下の質問に「はい」「いいえ」で答えてください。
「はい」の数が0-1個:レベル1-2、2-3個:レベル3、4-5個:レベル4-5と判断できます。
以下は、すぐに実行できるアクションを診断結果のレベル別にまとめたものです。
レベル1-2:
レベル3:
レベル4-5:
アンドアでは、より詳細な診断を使いながら組織内対話の傾向を把握して、自組織に合わせたインパクトのある施策をお届けしています。
アンドアでは、長年の経験から独自の組織内対話改善メソッドを確立しています。
その核となるのが「心情・仕組み・意味」の3軸アプローチです。
このアプローチを組織の成長段階に合わせて適用することで、効果的な対話改善を実現します。
「言えない・聞けない」組織の3つの進行段階別に、効果的なアプローチをご紹介します。
1on1ミーティングは、組織内対話を改善する最も効果的なツールの一つです。
アンドアでは、以下の「対話の型」を提案しています。
心情を引き出して、新しい行動に繋げるためには、経験学習サイクルをもとにした以下のような問いかけ方があります。
仕事の意味を言語化することで、モチベーションとエンゲージメントが高まります。
以下のような問いかけを活用しましょう。
これらの問いかけを通じて、個人の仕事と組織の目標を結びつけ、より深い意味を見出すことができます。
組織の成長段階によって、最適な対話改善戦略は異なります。
アンドアでは、以下の3つの段階に応じたアプローチを提案しています。
初期段階では、メンバーが自分の意見や感情を表現することに躊躇している状態です。
この段階では、心情の言語化を促進することが重要です。
具体的なアプローチ:
例えば、週1回の「心情共有会」を設け、仕事で感じた喜びや困難を自由に語り合う場を作るのも効果的です。
中期段階では、問題が個人に帰結されがちです。
この段階では、問題を「仕組み」の観点から捉え直すことが重要です。
例えば以下のようなアプローチがあります。
例えば、「仕組み改善会議」を定期的に開催し、現状の業務プロセスや組織構造について、全員で改善案を出し合うのも良いでしょう。
後期段階では、個人主義的な傾向が強まります。
この段階では、個人の仕事と組織の目標を結びつけ、仕事の意味を再確認することが重要です。
例えば、以下のようなアプローチがあります。
例えば、四半期に一度「私たちの仕事の意味を考える日」を設け、各自の仕事が組織や社会にどのような価値をもたらしているかを共有し合うのも効果的です。
組織内対話を活性化するには、個人が自発的に発信する力も重要です。
そのカギとなるのが「パーソナル・ブランディング」です。
パーソナル・ブランディングとは、自分の強みや特徴を明確にし、それを周囲に効果的に伝えることです。
これにより、以下のような効果が期待できます。
自分らしさを言語化するには、以下のようなステップが効果的です。
これらを統合し、「私は〇〇な人です」というステートメントにまとめることで、自分らしさが明確になります。
最後に、読者の皆様からよくいただく質問にお答えします。
A1: まずは、上司との1on1の機会を活用しましょう。
「この時間の私の期待を伝えてもいいですか?」と率直に伝えるのも一つの方法です。
また、会議前に自分の意見をメールで送っておくなど、複数のコミュニケーション手段を使うのも効果的です。
A2: 対立時こそ、冷静な対話が重要です。
まず、各自の意見を否定せずに傾聴することから始めましょう。
そして、対立の根本にある懸念や価値観の違いを明らかに、最後に、組織の目標や顧客価値という大きな視点から、Win-Winの解決策を探りましょう。
A3: オンラインでの「朝会」や「夕会」を設け、業務以外の話題も共有する時間を作ることが効果的です。
また、オンライン上で「褒め合い」や「感謝の言葉」を共有する仕組みを作ることで、心理的な距離を縮めることができます。
定期的なオンライン懇親会も、リラックスした対話の場として有効です。
最後に、明日から実践できるワンポイントアドバイスをお伝えします。
組織内対話の改善は、一朝一夕には実現しません。
しかし、小さな一歩から始めることで、必ず変化は生まれます。
ぜひ、今日からできることから始めてみてください。皆様の組織が、活発で創造的な対話に満ちた場になることを心より願っています。
スターバックス、学習塾、リクルートを経歴し、大手・ベンチャーのカルチャーを経験。 人材組織開発コンサルティング企業で、自動車メーカー、食品会社、スタートアップ事業で企画、開発、講師を経験。 独自の理論「腹割り対話でつくる組織変革」を提唱。 モットーは「あした、また、がんばろう」と思えるチームを増やすこと。
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