キャリア開発目標の設定方法について調べている方に向けて、本記事では、具体例や設定の流れを解説します。キャリア開発目標を設定する際のポイントや役立つ資料も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
「社員のキャリア開発目標をどう設定させるべきか」「具体的にどのような目標が適切なのか」と悩む人事担当者や管理職の方も多いのではないでしょうか。目標設定のサポートは社員の成長を促す上で重要な役割ですが、具体的な進め方がわからず手探りになりがちです。
本記事では、キャリア開発目標の重要性や目標の立て方、企業が取り組むべき支援のポイントについて詳しく解説します。具体例も紹介するので、社員の目標設定を支援しようとお考えの人事担当者・管理職の方は、ぜひ参考にしてください。
社員のキャリア自律を促進したい企業には、弊社アンドアが提供するキャリア開発プログラム「My Inc.」の活用をおすすめします。詳細については、以下よりご確認ください。

キャリア開発目標とは、各社員が思い描くキャリアの実現に向けて必要なスキルや経験を身につけるために達成したい、具体的な目標や計画のことです。
自分がキャリアにおいて達成したいことを具体的に整理し、そのために必要な目標を短期・中期・長期に分けて設定します。設定した目標を達成していく過程でスキルや経験が身につくだけでなく、モチベーションの維持・向上も期待できます。

キャリア開発目標の設定は、社員の進むべき方向性を明確にし、日々の業務へのモチベーションを高める重要な取り組みです。以下で、キャリア開発目標を設定する重要性について解説します。
キャリア開発目標を設定すれば、キャリアの方向性が明確になります。目標設定の過程で自分が何を実現したいのか整理され、やるべきことが具体的になるためです。
目指すべきゴールが定まれば、日々の業務や学習においても優先順位がつけやすくなります。進むべき方向性が決まれば、目の前の業務や機会に対して「自分に必要かどうか」を判断する軸にもなります。目標を短期・中期・長期に設定すれば、無理なく着実になりたい姿へ近づいていけるでしょう。
キャリア開発目標の設定は、モチベーションアップにもつながります。目標達成に向けてやるべきことが明確になると、小さな成長を実感しやすくなるためです。モチベーションが高まれば業務や学習に対してさらに前向きに取り組めるようになり、好循環も生まれます。
仕事のやりがいを高める方法については、以下のページで詳細を紹介しています。あわせてご参照ください。
仕事の「やりがい」を考える ~やりがいを失う4つの理由とやりがいを醸成する4つの方法~

キャリア開発目標を設定する際は、具体例を参考にすると効率的です。以下で具体例を10例紹介するので、ぜひ参考にしてください。
キャリア開発目標の具体例として、新たな技術やスキルの習得が挙げられます。専門スキルを身につけることで自らの市場価値を高められるだけでなく、自信にもつながります。社員が対応できる業務の幅が広がれば、より責任ある業務への抜擢や上位ポストへの登用も考えられるでしょう。これにより、組織全体の戦力強化も可能です。
企業の取り組みとしては、研修やセミナー、ワークショップなどへの積極的な参加を促し、活躍を希望する業界の専門知識を身につけられる環境を整える必要があります。また、関連資格の取得を奨励するのも有効な方法の一つです。
専門資格や学位の取得も、キャリア開発目標の例です。資格や学位は自らのスキルや知識の証明になり、昇進や転職にもプラスに働きます。
資格や学位の取得は、目標の難易度に応じて短期から長期までさまざまな目標として設定できます。例えば、入門資格の取得であれば短期目標になりますが、修士号の取得は長期目標として設定するのが適切です。
自社が資格取得を支援する制度を設けている場合は、社員に積極利用をすすめることによって効率的な目標達成につなげられます。
キャリア開発目標の例として、業界の最新知識の習得も挙げられます。社会情勢は常に変化しており、充実したキャリアを築いていくには業界の最新知識を常に把握しておく姿勢が必要です。新しいスキルや知識が身につけば、自信を持って業務に取り組めるようにもなります。
企業としては、外部の研修やセミナー、ウェビナーなどへ積極的に参加できる環境づくりが大切です。社外の専門家を招いた勉強会や講演会の定期的な開催も、業界の最新知識を得る機会の確保につながります。
キャリアアップに挑戦する方法の一つが、昇進への応募です。目指す役職に向けた現在の状態・能力を客観的に評価し、必要な学習や経験があれば目標として設定します。
企業としては、社員が積極的に昇進に向けて意欲的に取り組めるように、適切な環境とサポートを整えることが大切です。昇進に必要な実績やスキルの基準をできる限り明示し、社員がとるべき行動をイメージしやすくなる仕組みを整えましょう。
社員がキャリアを実現させるためには、人脈形成も重要な要素です。人脈が広がれば新たなビジネスチャンスの創出につながり、情報交換の面でも有利に働きます。具体的には、積極的に他部署の同僚と交流したり、セミナーやイベントに参加したりする姿勢が求められます。
企業側の取り組みとしては、部署の垣根を越えて交流できる社内イベントや合同プロジェクトの企画がおすすめです。また、社外との交流イベントや展示会への参加を支援する施策も効果的です。
キャリア実現において、コミュニケーションスキルの向上は重要です。相手に情報をわかりやすく伝える能力や相手が言いたいことを把握する能力は、業務効率の向上に欠かせません。具体的には、プレゼンテーションのスキルを磨く、ビジネス文書の作成方法を学ぶなどの行動が挙げられます。
企業としては、プレゼンテーションやビジネス文書に関する研修を実施するとよいでしょう。また、社内発表の機会を定期的に設けることで、社員のコミュニケーションスキル向上をサポートできます。
チームワークの促進も、キャリア開発目標の一つです。チームの一員として円滑に連携できるようになれば、社員自身の成長につながるだけでなくプロジェクトの成果向上への貢献も期待できます。
企業としては、部署を横断したプロジェクトチームを編成し、さまざまな組み合わせで社員が協力する機会を設けることが効果的です。部署やプロジェクトチームのミーティングを定期的に開き、進捗状況の共有を徹底できれば、メンバー間の連携意識を高められます。
組織の連帯感・連携を強化したいとお考えの方は、以下の資料もぜひご参照ください。
生産性の向上も、キャリア開発目標の一つです。生産性が向上すると仕事の質が高まり、業務に対するストレスも軽減されます。効率的な業務遂行ができるようになれば、高評価につながるだけでなく、組織全体の競争力強化にも貢献します。
企業の取り組みとしては、業務効率化に役立つツールやシステムの導入なども方法の一つです。時間管理や業務効率改善に関する研修の実施も、社員の生産性向上を後押しできるでしょう。
パーソナルブランドの確立も、キャリア開発目標の一つとして注目されています。自分の強みや価値観を明確にして周囲に一貫したイメージを発信できれば、社内外での信頼や評価につながります。また、パーソナルブランドの意識は、キャリアの方向性を自ら切り開く「キャリア自律」の基本です。
企業としては、社員一人ひとりが自らの強みや存在意義を定義し、日々の行動までを一貫させるための支援が必要です。アンドアでは、キャリア自律を生み出す自分ブランドづくりに役立つ研修「パーソナル・ブランディングプログラム」を提供しています。詳細は、以下よりご確認ください。
キャリア開発目標の例には、交渉力の向上も挙げられます。相手の真意を把握しながら自分の意見を論理的に伝える能力は、社内外を問わずさまざまな場面で必要なスキルです。交渉力が向上すれば、社外との契約や商談、社内での合意形成などが円滑に進められます。
企業としては、実際の交渉の局面を想定したロールプレイング形式の研修を実施すると効果的です。また、交渉の経験をできる限り増やせるように、商談や契約の場へ積極的に出席させることも支援の一つです。

キャリア開発目標を立てる際には、基本的な流れを把握しておくことが大切です。以下で基本的な目標設定の流れを解説するので、ぜひ参考にしてください。
キャリア開発目標を設定する際には、まず自己分析をし価値観や経験、スキルを棚卸しします。これまでのキャリアを振り返り、以下のようなポイントを洗い出しましょう。
整理が難しいようであれば、「Will(やりたいこと)」「Can(できること)」「Must(やるべきこと)」の3つに分けて考えることもおすすめです。
自己分析が進んだら、次に理想とする姿を思い描きます。自己分析ではっきりとした価値観や強み、やりがいなどをベースとして、将来の「なりたい姿」をイメージします。
企業としては、社員との1on1面談を通じて社員の「なりたい姿」を把握し、支援する姿勢が大切です。社員一人ひとりが思い描く「なりたい姿」を共有し、面談でのスムーズな合意形成を進めるためには、アンドアが提供している「データから見えたキャリア自律を促進する対話のデザイン」の資料をぜひ活用してください。
なりたい姿を具体的にイメージできたら、「SMART」を活用してキャリア開発目標を設定します。「SMART」とは以下の頭文字をとったものであり、効率的な目標達成を後押しできる考え方です。
| Specific(具体性) | 目標は具体的であるほど、必要な行動が明確になる |
| Measurable(測定可能) | 数値で測定できる目標を設定すれば、達成状況を把握しやすい |
| Achievable(達成可能) | 努力すれば実現できる範囲を見極める |
| Relevant(関連性) | 自分の価値観や「なりたい姿」と関連性がある目標にする |
| Time-bound(期限) | 期限を決めれば優先順位を決めやすく、モチベーション向上にも有効 |
「SMART」に則った目標を設定すれば、目標達成を効率的に進められるでしょう。
キャリア開発目標を設定したら、キャリア開発プランを作成します。短期・中期・長期と複数の時間軸で目標を整理し、いつまでにどのようなことをすればよいのか明確にします。キャリア開発プランは、進捗状況をチェックしながら定期的に見直すことが大切です。
厚生労働省では、生涯を通じたキャリアプランニングのツールとして「ジョブ・カード制度」を設けています。作成しておくと社内でのキャリア形成やキャリア選択において役立つため、社内での制度設計に役立ててみてください。

社員のキャリア開発を支援する際には、ポイントを押さえた対応が重要です。以下で支援のポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。また、キャリア開発支援については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
関連記事:2月作成KW「キャリア開発 支援」
社員のキャリア開発目標を支援する際は、進捗状況を逐次確認していくことが大切です。最初に設定した目標が、時間の経過とともに重要性を失っていくケースは少なくありません。そのため、目標の達成状況を定期的に確認し、実態に合わせて調整していく必要があります。
目標を達成できていない場合は原因を明らかにし、次の目標設定に反映させることが重要です。目標を達成できている場合も、難易度が適切だったかどうかを振り返ることで、次の目標設定につなげられます。
目標の設定・管理には、目標管理ソフトの活用もおすすめです。期日を設定したりリマインダーを作成したりできれば、抜け漏れのない管理につながります。
キャリア開発目標の設定や達成をサポートするためには、メンター制度の導入も効果的です。メンター制度とは、先輩社員がメンターとして若手社員のキャリア開発をサポートする仕組みのことです。
達成状況のチェックや課題解決のアドバイスなどをメンターにしてもらうことで、社員が問題を一人で抱え込むリスクを減らせます。上司とは異なる立場の先輩社員からサポートを受けられるので、社員が本音で相談しやすい環境づくりにつながります。
社員が自身の強みや価値観を整理しながら、目標設定の精度を高めていくためには、キャリア開発研修を定期的に実施することがポイントです。自己分析や目標設定の方法を体系的に学ぶ機会を提供できれば、キャリア自律の促進につながります。
キャリア開発研修に関しては、こちらの記事で詳細を解説しているため、ぜひ参考にしてください。
関連記事:2月作成KW「キャリア開発 研修」

キャリア開発目標の設定は、社員一人ひとりの成長を促すだけでなく、組織全体の競争力強化にもつながります。目標設定の支援にあたっては、自己分析から目標設定・進捗管理まで、一貫したサポート体制を整えることが重要です。
社員のキャリア自律を促進したい企業には、弊社アンドアが提供するキャリア開発プログラム「My Inc.」の活用をおすすめします。「My Inc.」は、自分が持っている強みや無形資産を可視化し、キャリアを自ら切り開く力を育てるプログラムです。詳細は以下よりご確認ください。
山梨県出身。山梨でコミュニティカフェを経営後、人材組織開発コンサルティング会社に入社。 スタートアップから大手企業の若手・中堅向けリーダーシップ開発や組織の対話風土改革に尽力した後、新規事業開発部にて事業開発マネジャー、営業マネジャーを兼任。 自社内の事業構造改革から営業戦略・マーケティング戦略まで広く携わり、その知見を人材・組織開発へ転用することを得意としている。 モットーは、「本来の力が発揮できる対話力と環境づくりを引き出す」
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